持っているもので勝負することを考える

今年のゴールデンウィークは10連休という大型連休ですが、うちは有難いことに研修事業と修理で大忙しです!

毎日忙しく働かせていただいております^^

仕事があるのは有難いですね。

技術研修の研修生さんもお客様も、多くの方が10連休とのお話を伺っておりますが、私は10連勤です!

でも、好きなことをやっていますので、毎日楽しいです。

自営は仕事が無いとお金になりませんので、休みより仕事で忙しい方が幸せです。


さて、今日は、当社で修理研修を受講してくださった方から頂いた質問にお応えする形で、記事を書いていこうかと思います。

まず、ご質問にお応えする前に、大前提としての私の考えがあります。

それは「いま自分が持っているもので勝負することを考えること」です。

自分が持っていないものを欲しがらず、自分の持っているものにフォーカスしそこを磨くということを常に意識しています。

ということで本題に入りまして、頂いたご質問は「開業しようと思っている場所が田舎で立地も悪く集客に期待ができないのですが、どう思いますか?」です。

私の回答としては「立地が悪いと最初は時間がかかるかもしれませんが、最終的には全く問題ないし問題なくしないといけない」です。

私は店が繁盛するためには、立地も立派な店舗も大金も必要ないと思っています。

個人店を開業するときには多くの人が十分な資金力はありません。

だから、立地の良い場所なんて家賃が高すぎて借りられないし、広い綺麗な店舗をもつのも無理です。

私自身は開業時、そんなにお金に困っていたわけではありませんでしたが、勿論お金持ちだったわけでもありません。

私は父が経営しているタクシー会社の事務所だった場所を改装して店として開業したので、もともと場所ありきでした。

「この場所を生かして何か出来るかな?」というところがスタートでした。

ですので、立地も選べなかったし(決まっていたので)、外観・内観は改装していますが、外から見た時の怪しさは変えられません。

駐車場も入りにくく出にくい最悪の形なので、しばしばお客様から文句を言われます。笑

私も開業当初は随分と自分の店の立地や外観に嘆いたものです。

「あぁ、もっと立地が良い場所に出店できればすぐに繁盛させる自信があるのに」

「もっと綺麗な店舗を借りれれば沢山の人に来てもらえるのに」

開業1ヶ月目は、オープンしてから5日間誰も来なかったように、売上が10万円もいきませんでした。

その後も何日もお客さんが来ないような時には、決まって立地や店舗のことを心の中で嘆いたものです。

しかし、私はいま結果として、1号店が立地も悪く外観も怪しくて良かったなと思っています。

なぜなら、外見ではなく中身で勝負する方向に進んだからです。

「持っていないもの」にフォーカスするのではなく「いま持っているもの」にフォーカスして磨いてきたことが非常に奏功しています。


立地が良いところに出店できれば、確かにより多くの人の目に留まるため、スタートダッシュはかけられるかもしれません。

しかし、利益をしっかりと確保できるかどうかはまた別の話です。

うちの話でいえば、取手店と後楽園店は開業した時期が全く違うので勿論単純に比較できるわけではないのですが、私がターゲットとしているお客様は、圧倒的に取手店の方が来ていただけていますし、売上も大きいです。

後楽園店は、かなり立地はいいですが、経営の内情としては今のところ、イマイチですね。

売上どうこう利益どうこうというよりも、後楽園店は、本来ターゲットとしているお客様に来ていただけていない感じがしています。

画面修理でいえば、私は液晶純正パネルを出したいのですが、後楽園店はほとんどコピーしか出ないので、私の理想とはかけ離れた内情になってしまっています。

うちでいえば、人通りのほとんどない、人も圧倒的に少ない取手店の方がうまくいっているのが実情です。

後楽園店は、人通りが多い分ご来店の数も多いのですが、修理しないことも非常に多く、してもコピーパネルばかり選ばれますので、他店との差別化もできておりません。

もともと東京の店舗は、研修事業で活用したいと思って借りることにしたので構わないのですが、あまりにもコピーパネルしか出ないので、悲しい気持ちになるときは、正直ありますね。

「繁盛しないのは立地のせいだ」と嘆くのは、簡単です。

繁盛しない理由を立地のせいにすると、気持ちも楽になるでしょう。

しかし、それでは絶対に成功することは無理です。

そういう人は、どんな状況下でも、結局何かしらの言い訳を作ってしまうと思います。

立地の悪い田舎で開業する方は、むしろ立地の悪さを武器にするくらいの強さが必要だと思います。

立地が悪いということは、イコール固定費が安いので、その浮いた分を原価にかけることができます。

ですので、私の場合には、立地の悪さを逆手に取り「中身を充実させることにフォーカスしよう」と考え、今までやってきました。

具体的には、パーツの質を高めることや修理技術・知識向上に心血を注ぐことはもちろんですが、ブログやSNSを通して情報発信することを重視し、かなりの時間を割いてきました。

現在ではその努力が実りつつあり、北は北海道、南は鹿児島県まで、全国津々浦々からご修理のご依頼をいただけるまでになりました。

もし、私が最初から立地のいいところに出店していたら、好立地にあぐらをかき努力もせず、こんな風に遠方からご修理依頼をいただけるようにはならなかったと思います。

ですので、いまは「最初は立地が悪くてよかった」と思っています。 

これって人生にも通じることだと思うんですよね。

人は何でもそうですが、いま持っているもので勝負しなければいけません。

学歴がないこと、お金がないこと、地位がないこと、周りに助けてくれる人がいないこと、などなど、無いことを嘆いても始まりません。

しかし、普通の人は「人より無いこと」を嘆き、自分を慰めてしまいます。

これでは個人事業は無理です。

少ない資本の中ではやれることも限られています。

ですので「今持っているものは何なのか?」「どうすればそれを武器として活用できるのか?」という思考の方向転換が必要です。

「自分には武器なんかない」という方も多いですが、誰でも必ず強みはあります。

これから修理店を開業しようと考えている方は「何が無いのか?」ではなく、ぜひ「何があるのか?」「何を武器にするのか?」にフォーカスしてみてください。

それが私の場合には「品質」と「誠実性」でした。

もっと言えば「20代」ということや「女性」ということも、大きな武器になっていたと思います。

それが定まれば経営理念が出来るので、その経営理念を軸に店舗運営ができるようになります。

ここまで考えているiPhone修理店はほとんどありませんので、しっかりと考えて開業しコツコツ実践できれば、時間はかかるかもしれませんが、必ずファンが付いてくれます。

今後開業したいと考えている方は無いものを嘆く弱さを捨て、あるものを磨き続ける根性を鍛えて欲しいと思いますし、それが出来ないのであれば開業しても続けることは不可能なので、最初から手を出すのはやめましょう。

店舗運営は最後は根性ですよ。

参考にしていただければ幸いです^^

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